理事長あいさつ

 我が国は、国民皆保険制度や優れた医療水準により、世界最高水準の平均寿命となり、人生100年時代を迎えようとしています。
 このような中、社会の活力を維持するには、健康寿命の延伸により、高齢者を初めとする意欲のある方々が役割を持ち活躍できる地域共生社会を構築していくことが課題とされています。
 高齢化の進展に併せて、医療技術の進歩や高額な医薬品開発等による医療費増大や、医療・介護サービスの担い手が減少など、医療や介護を取り巻く環境は益々厳しくなってきています。
 病院の安定的持続性を確保しつつ、財政面との調和を図りながら、経営の効率化や健全化に真正面に向き合って取り組まなければなりません。
 当院は、昭和27年4月「公立御津病院」として開設以来、先人たちの努力により、地域に根差した病院として、患者様とご家族、そして地域のすべての方々との心のふれあいを大切に医療を提供してまいりました歴史ある病院ですが、今後も地域の方々が、安心して医療・介護サービスを受け、住み慣れた地域で療養や生活を継続できるようするためには、経営の健全化が急務の課題です。
 たつの市民病院は、これら課題を解決すべく令和2年4月から経営の自由度が高い「地方独立行政法人たつの市民病院機構」として新たなスタートを切ることになりました。当院の理念である「こころある医療を通して地域に貢献する」を全うするために今後も飽くなき努力を続けていくことをお誓いいたします。
令和2年4月
地方独立行政法人たつの市民病院機構
理事長 嶋田 康之